2009年07月12日
ウインブルドン 男子決勝
かなり遅れましたが、ウインブルドン凄かったですね 男子が女子も見てるんですがどうしても男子の試合の方が面白くて
男子決勝センターコート、コートサイド席で観たいっす
今回はフェデラー対ロディックの試合を自分が研究している観点から見てみたいと思います。
あくまで一意見なのでよろしくお願いします。
「フェデラーの良さ」
まず姿勢がいい、崩れない、倒れても戻しが速い という事です。つまりハムストリング(大腿二頭筋)側に乗っています、テニスは沢山プレイすると前肩(若干猫背気味に見える、男子だとハース、ロディックがそう)気味になります。
試してみればわかりますが、
前肩、猫背になると
1.首が前に出るので視野が狭くなる
2.ボールに突っ込みやすい
3.骨格より筋肉主体でラケットを動かしている
2.3.は力みにつながるので大事な局面でラケットに上手く力が伝達しなくなります。
体を効率よく回転させるには軸は起きていた方がいいですよね? コマを考えればわかります。(傾げれば倒れます。)
人間の場合は傾げると肘の抜け(フォアハンドストローク)が悪くなります。そしてそれは無理な動き(一般的に観てもわからないくらいの影響)
しかしそれが大事な場面で出れば力んでミスと言う事になります。
姿勢がいいと…
1. 視野が広くなる(良く動きが見えてますよね)
2. 呼吸がしやすい(フェデラーは呼吸が乱れている場 面が少ないと思いませんか?)
3. 引きつけが効く(よく相手が逆を付かれてません か?よく相手の動きを止めて打ってますよね?)
4. 疲れにくい(あきらかに他の選手に比べて発汗量が 少ないと思います。皆トレーニングしてても試合で は緊張の汗があります。)
フットワークについて
解説の方が「踊るようなフットワーク」とか言ってましたが、それはさておき
・膝の力が抜けている
スプリットは大きい方ですが本当に必要最小限しか行っていません。(もちろん筋反射が必要な場面では使っています。パスを打つ前の反応等)
膝がグニャッとしてます。動きが流れています。居つきが少ないです。
・ドタバタしていない
芝なので音は出にくいですが、足首の使い方も柔らかいでしょう。地面を弾くような動きがないのですごくスムーズです。
サーブについて
体幹のひねり戻しが少ないのでとても少ない筋力の消費で打てています。全仏の前に長時間サーブを打つ練習をしていたみたいですし、最後までとても安定していましたね。
テークバックが完了した時の上体の力の抜け加減が素晴らしいです。力の中心点は下半身(丹田)になりそれを上体に伝え、ボールにぶつけていっている打ち方です。
大事な場面でことごとくファーストが入っていたと思います。
さてロディックはどうでしょうか?
戦略、戦術の面はこの場で書きません。ラリーステファンキコーチと努力していいテニスを作っているのであれだけ競れたのでしょう。
サーブについて…
特にインパクト後のフォロースルー時に体幹部分が大きく動いています。鍛え上げた筋力を最大限ひねり戻して打っているので1発の威力はあります。
ただ力んでのミスがまだある感じでした。以前はもっと力みがありましたが、現在随分と動きが滑らかになっています。
もちろんあれでやってきているので悪くはないのでしょうが、ファイナルの後半でファーストが入らなくなりました。もしくは少し入れにいった時もあったと思います。
トッププレイヤーなので序盤や対相手が弱い、自分が圧倒的に有利な状況ではこういう状態にはならないのではないでしょうか?
フォアハンドストローク…
テイクバック時に体を前傾(ボールに対して)しインパクト後に体は左に大きく流れます。グリップの関係もありますがちょっと体の
ブレが大きすぎると思います。ファィナルセット ロディック14-15でのフォアのフレームショットとマッチポイントでの同じミスははその影響があると思います。
フットワーク
ストロークで外に出された時にサイドステップが多いです。ステップ数が増えるので負担がかかり力みやすくなります。クロスオーバーステップが少ないです。
あとランニングショットが前より入るようになっていましたが、地面と反発している感じがしますね。
総評
ほんの少しのメンタルのブレで結果が決まってしまった感じです。ただミスに対するマネジメントが上手くいっていたので観ていて清々しかったです。
とてもいい試合でした いつかはウインブルドンにも行きたいです
7月19日日曜日八王子シングルスキャンプ まだ3名空きがあります。
ご参加お待ちしております